読んだきっかけ
人間関係に悩み、年齢の差、男女の差、生い立ちの差なのか、少しでも自分の心が軽くなるため、答えを探すために読みました。
2003年にベストセラーになって、当時大変話題になっていました。もう一度読んでみようと、本棚から引っ張り出しました。
ざっくりどんな内容?
解剖学者、医学者である養老孟司さんが医学的な見地から、男女の脳の差、考え方の差等を解説されているエッセイです。
感想
「脳の中の係数」という章を読んで、非常に納得しました。人間、興味のないことにはとことん反応できなくて、感想など生まれないのだそうです。人それぞれ、重きをおいているものは違うので、ある人には常識でも別の人には常識じゃないって、なんとなく理解していたつもりですが、実際には大きな大きな隔たりがあるみたいです。
なので、自分が言っていることを相手が理解できない、想像もできないというのは当たり前なんだそうです。悲しいけど。笑
「君子豹変」について書かれていて、この言葉は肝に銘じようと思いました。
「君子は過ちだと知れば、すぐに改め、善に移る」という意味だそうです。正しい知識を得た時に、これまでの考え方が間違っていたと理解したら、自分は行動を改められるだろうか?
自分の子供に考え方を否定されたらきっとすぐには認められないと思います。でも、当たり前だけど常に自分が正しいなんてことはなくて、「自分が間違っているのかもしれない」という態度を常に持ち続けることが老害予防の第一歩かなと思いました。笑
この本の中では「個性なんて持っていて当たり前。個性を伸ばせと言うよりも、他人の気持ちを想像できる人間になることが大事」だと言っています。
本当にそれな!笑
他人の気持ちを想像できないって、なんて悲しいのでしょう。「何故、彼女はこうしたのか」
「何故彼はこう言ったのか」ちょっと想像すれば、一方的に自分の考えを押し付ける、なんてことにならないと思うのです。
「知識として知っていることと、理解していることには大きな差がある」
これも意識して生きていこうと思いました。
他人と自分は違って当たり前なので、理解を求めても無駄なのかもしれません。私が相手を理解できないように、相手も私を理解できないのは仕方のないことなのだと諦めてしまえば、腹も立たないし、相手に期待しないで、自分が傷つくこともないんですよね。
そうやってこれまでも考えてはいたものの、この本を読むことによって改めて納得できました。
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